次は夕映の間。大会議室として使われたり、立礼(りゅうれい)式のお茶のもてなし、晩餐などで使われるのだそうで。
左右の壁には大きな絵がある。こちらは比叡山に月が登る様子。
「比叡月映」。京都東山の風景。
絵と書いたが、実際には織物である。つづれ織り技法。
これらはいきなり本番のものを編むのではなく、一旦小型のものを試し織りし、色合いなどを確認した。その際、山の稜線がはっきりしないので縫い目を1つ抜くことではっきりさせたらしい。
多分これのこと。はっきりというか強調したということかな。
反対側は愛宕山に夕日が沈む様子。
「愛宕夕照」。京都の西の風景。
実際にこの2枚の壁は建物の東西にあるそうで、その方向の風景に思いをはせるという感じか。現代の京都の東西はもはやこんなにきれいに見えないんだけどね。高い建物が多くて。
この左右の壁は可動式らしく、部屋を3分割できるのだそうな。これがそのための溝なんだけど、見えるかな?
部屋はこれくらいの広さ・・・と書いても解らないか。壁画の大きさが横8.6m、高さ2.3mらしいので、そこから推測するに東西幅は40mを越えそう?遠近法があるからそんなではないか。
↑これは今回の人数での写真だが、
↓こちらは前回の特別公開時。
今回は1時間220人程度なのでそれほど混雑しているという感じはないが、それでも一時に来ると写真を撮るには苦労する位にはなる。前回がいかに少なかったかがよくわかる。
天上は間接照明だが、中に小さな穴が見える。
ここから小さな明かりを照らしていろいろ演出するそう。カクテルライトとかホタルのような演出がなされる。
一方絨毯を見るとなにやらムラがあるように見える。実はこれ、人が分で出来た汚れや毛羽立ちのむらではなく、川面に映る雲をイメージした意匠である。迎賓館の中は本当に細かいところに恣意的工夫がある。どれだけ気が付けるだろうか。
部屋の南北は庭になっている。一方は白砂の中庭。
この真上の壁には、不思議な切れ目がある。
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